平屋の坪単価が2階建てより上がる理由【2026年版】商談9社の対応状況を施主が解説

平屋と2階建ての坪単価の違いを示した記事アイキャッチ
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平屋を検討し始めると、「2階建てより小さいのに、見積もりがあまり安くならない」という場面に行き当たります。階段もなく、面積も小さいのに、なぜ坪単価が上がるのか。営業担当からは「平屋は割高になります」と言われるものの、その理由まで説明されないことがあります。

結論から言うと、私なら平屋を検討するときは、坪単価の数字を比べる前に「基礎と屋根の面積が増える」という構造を理解してから見積もりを見ます。平屋が割高になるのは各社が上乗せしているからではなく、同じ延床面積でも使う材料と工事の量が変わるためです。この仕組みを知っていれば、提示された金額が妥当なのか、どこを削れば下がるのかを自分で判断できます。

この記事では、まず住宅会社が公表している価格を使って「平屋は本当に割高なのか」を確認します。そのうえで、割高になる理由を建材の使用量という観点から分解し、最後に私が商談した9社の平屋への対応状況を整理します。

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平屋は会社によって、規格プランから選ぶ形と自由設計で組む形に分かれます。同じ坪数の平屋プランと資金計画を複数社から取り寄せると、価格差がどこから来ているのかを並べて確認できます。

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目次

この記事でわかること

  • 住宅会社が公表している価格で見た、平屋と2階建ての実際の差
  • 平屋の坪単価が上がる3つの理由を、材料と固定費の構造から分解した内容
  • 同じ平屋でも金額が変わる、形状と屋根の考え方
  • 商談した9社が平屋にどう対応しているか(専用商品・規格プラン・自由設計)
  • 平屋の商談で確認しておく5つの質問

公表価格で見る、平屋と2階建ての差

「平屋は割高」とよく言われますが、実際にどれくらい違うのかを公表価格で確認します。ここで大事なのは、同じ会社の中で比べることです。会社が変われば標準仕様も含まれる工事の範囲も変わるため、A社の平屋とB社の2階建てを坪単価で比べても意味のある差は出ません。

パパまるハウスの規格プランで比べる

パパまるハウスは、平屋プランと2階建てプランの両方について、延床面積と価格を公式サイトで公表しています。同じ会社の同じ規格住宅なので、比較の条件がそろいます。

タイプ延床面積価格(税込)1坪あたり
平屋25.55坪1,375万円約53.8万円
平屋26.55坪1,518万円約57.2万円
平屋30.56坪1,562万円約51.1万円
2階建て27.55坪1,399.2万円約50.8万円
2階建て30.81坪1,496万円約48.6万円
2階建て33.06坪1,592.8万円約48.2万円
2階建て36.45坪1,678.6万円約46.1万円

※パパまるハウス公式サイト掲載のプラン価格(2026年8月確認)。1坪あたりの金額は、公表されている価格を延床面積で割った参考値です。プランごとに仕様や設備の組み合わせが異なる可能性があります。

30坪前後で比べると、平屋が坪あたり約51.1万円、2階建てが約48.6万円で、差は約2.5万円です。一方、26坪台の平屋と27坪台の2階建てを比べると、平屋が約57.2万円、2階建てが約50.8万円で、差は約6.4万円に広がります。

ここから読み取れるのは、平屋が割高になるだけでなく、小さくなるほど坪単価が上がるという傾向です。この2つは別々の要因なので、後ほど分けて説明します。

この公表価格から言えるのは、平屋を検討するときに「2階建ての坪単価から逆算して予算を立てる」やり方は成り立ちにくい、ということです。坪単価の相場感についてはハウスメーカーを坪単価帯で選ぶでも整理していますが、平屋は同じ会社・近い延床面積のプランで差を確認する必要があります。

平屋の坪単価が上がる3つの理由

私は建設資材メーカーに十数年勤め、住宅建材の調達と流通に関わってきました。その立場から見ると、平屋の坪単価は「面積に応じて増える費用」と「家を小さくしても減りにくい費用」を分けると読みやすくなります。

理由1:基礎と屋根の面積が約2倍になる

これが最も大きい要因です。延床30坪の家を考えます。

総2階建て(30坪)平屋(30坪)
1階の床面積15坪30坪
基礎の面積15坪分30坪分
屋根の面積15坪分30坪分
階段必要不要

基礎はコンクリートと鉄筋、掘削と残土処分が床面積に応じて増えます。屋根も屋根材だけでなく、野地板や防水シートまで広い範囲に必要です。雨樋や軒先の板金は面積ではなく外周の長さで決まるため、単純に2倍になるわけではありません。それでも、総2階建てで節約できる基礎と屋根の面積差は大きく、階段が不要になる分だけでは埋めにくいのが実情です。

屋根まわりは、面材のように面積で増える材料と、棟・軒先・ケラバのように長さで増える役物が混在します。見積書で「屋根工事一式」と書かれている場合は、屋根面積だけでなく、屋根形状と役物の数量も確認すると差の理由が見えます。

理由2:基礎と屋根の外周が長くなり、役物が増える

同じ延床面積で凹凸の少ない形を比べると、平屋は1階の平面が広いため、基礎と屋根の外周が長くなります。基礎の立ち上がり、軒先、雨樋、屋根端部の板金など、長さで数量が決まる部材と施工箇所が増えやすくなります。

断熱材は、平屋では天井・屋根と床の施工面積が増えます。一方、外壁は2階分の高さがある総2階建てのほうが総面積で大きくなる場合もあり、「平屋は外壁材まで必ず増える」とは言えません。断熱等級と窓の条件をそろえ、屋根・天井・床・外壁を分けて見積もりを比べることが重要です。

理由3:設備や現場の固定費は延床面積ほど減らない

これは平屋に限らず、小さい家全般に当てはまる要因です。キッチン、ユニットバス、洗面台、給湯器、分電盤は、家が小さくなっても基本的な数が大きく減るわけではありません。仮設工事、設計、確認申請、現場管理にも延床面積だけでは決まらない費用があります。

そのため、延床面積で割った坪単価は、家が小さいほど自動的に高く出ます。先ほどのパパまるハウスの価格表で、平屋どうしでも25.55坪と30.56坪で坪単価が逆転していたのは、この影響です。「平屋だから高い」と「小さいから坪単価が高く出る」を混同しないことが、見積もりを読むうえで重要になります。

坪数によって増える費用と増えない費用の切り分けは、建て替え費用を30坪・40坪・50坪で比較でも同じ考え方で整理していますので、気になる方はこちらの記事も見てみて下さい。

土地を含む総額では、必要な敷地も確認する

土地代は建物の坪単価には含まれませんが、家づくりの総額には影響します。延床30坪を平屋で建てる場合、建築面積もおおむね30坪です。建ぺい率60%の土地なら、建ぺい率だけで計算した最低敷地面積は50坪になります。同じ延床30坪の総2階建ては建築面積がおおむね15坪なので計算上は25坪ですが、実際には駐車場、庭、道路斜線、外壁後退なども見込む必要があります。

土地から購入する場合、必要面積の違いは土地の選択肢と予算に影響します。ただし、土地価格は面積だけでなく立地や接道条件でも変わるため、面積差がそのまま土地代の差になるわけではありません。平屋を検討する段階では、希望の駐車台数や外構も含めた配置計画を作り、建物と土地をセットにした総額で比べます。

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平屋は建物価格だけでなく、必要な敷地の広さまで含めて総額が決まります。希望のエリアと坪数を伝えて、複数社から平屋の間取りプランと資金計画を取り寄せると、土地代を含めた現実的な予算が見えてきます。

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同じ平屋でも金額が変わる設計上のポイント

平屋が割高になる理由が「基礎と屋根の面積」にあるということは、逆に言えば、その面積の使い方で金額が変わるということです。商談で間取りを詰める前に、次の3点を頭に入れておくと判断しやすくなります。

  • 建物の形 … L字型やコの字型は、同じ延床でも外周が長くなり、基礎・外壁・屋根の役物が増えます。中庭を囲む形は魅力的ですが、凹凸の少ない長方形の平面より金額は上がります
  • 屋根の形 … 切妻や片流れに比べ、寄棟や複雑に折れた屋根は面積と役物が増えます。勾配天井にする場合は、屋根断熱の仕様もあわせて確認します
  • 小屋裏やロフトの活用 … 延床面積に算入されない範囲で収納を確保できると、必要な床面積を抑えられます。天井高や階段の条件は会社によって扱いが違うため、商談時に確認します

屋根の形と平面の形は、見た目の好みで決めてしまいがちな項目です。ただ平屋の場合は、その2つが金額に直結します。プランの初期段階で「この形にすると本体価格はどう変わりますか」と聞いておくと、後戻りが減ります。

商談した9社の平屋への対応状況

ここからは、私が実際に商談した9社が平屋にどう対応しているかを、各社の公式情報で確認できた範囲で整理します。平屋は「専用商品を持つ会社」「規格プランから選ぶ会社」「自由設計で組む会社」に分かれ、どの型かによって進め方が変わります。

会社平屋の扱い公式情報で確認できた内容
泉北ホーム専用パッケージヒラヤパッケージ(平屋20坪・2LDK)。増坪や部屋数の追加はオプションで対応
クレバリーホーム専用商品Granshare(グランシェア)。センターリビング、家事ラク動線、パティオ、屋根勾配を活かした空間が特徴として挙げられている
ダイワハウス専用商品(2種)xevoΣ 平屋暮らし(鉄骨系)と xevoGranWood -平屋暮らし-(木造系)の平屋専用ページを用意
パパまるハウス規格プラン平屋プランを価格つきで公表(25.55〜30.56坪・1,375〜1,562万円税込)
ヤマト住建規格プラン平屋プラン15種(約24〜35坪)。UA値0.37〜0.42、C値0.3〜0.5、最大開口幅5,915mm
桧家住宅規格プランスマート・ワンの平屋、青空リビング付きの平屋プランを紹介。平屋の特設サイトを別途用意
ヤマダホームズ設計提案中庭型のLight Square、巴の平屋、路地の平屋という3つのプラン例を紹介
アイ工務店自由設計平屋や1.5階建ての展示場を展開。スキップフロアやハーフ収納を組み合わせる空間提案
一条工務店既存シリーズで対応平屋専用ページで20坪台〜40坪台のプラン例を紹介。グラン・スマート、アイ・スマートなど複数シリーズで対応

※各社公式サイトで2026年8月に確認した内容です。価格を記載した会社は、公式サイト上でプラン価格を確認できた会社に限ります。商品構成、プラン、仕様、価格は時期や地域で変わるため、商談時に最新の内容を確認する必要があります。

専用商品を持つ会社

泉北ホーム、クレバリーホーム、ダイワハウスは、平屋向けの商品やパッケージを独立して用意しています。専用商品でも価格の公開範囲は会社ごとに異なりますが、平屋前提の特徴や標準の広さを確認してから商談に入れる点は利点です。

泉北ホームは20坪2LDKを基本とするヒラヤパッケージを案内しており、増坪や部屋数の追加はオプションです。基本プランから何を変えると金額が動くのかを聞けば、予算の幅を把握しやすくなります。ダイワハウスは鉄骨系と木造系の両方に平屋の商品ページを持っており、構造から選べる点が他社と違います。

規格プランから選ぶ会社

パパまるハウスとヤマト住建は、公式サイトで複数の平屋プランを確認できます。桧家住宅とヤマダホームズも平屋のプラン例を紹介していますが、規格プランの選択範囲や変更の自由度は商品と地域で確認が必要です。

規格プランの利点は、間取りが固まっているため価格が読みやすいことです。一方で、敷地の形が特殊な場合や、どうしても譲れない動線がある場合は、変更にどこまで対応できるかが分かれ目になります。変更可能な範囲と、変更した場合の金額の扱いを最初に確認します。標準で何が含まれるかは会社差が大きいため、ハウスメーカーの標準仕様充実度を比較もあわせて確認すると判断しやすくなります。

自由設計で組む会社

アイ工務店と一条工務店は、平屋専用の規格商品という形ではなく、通常の設計の中で平屋を建てる形です。アイ工務店はスキップフロアや1.5階を組み合わせる提案を平屋の特設ページで示しており、一条工務店は既存シリーズの性能をそのまま平屋に適用する考え方です。

自由設計の場合、間取りの自由度は高くなりますが、そのぶん形状によって金額が動きます。前章の「建物の形」「屋根の形」がそのまま効いてくるため、プランを詰める過程で概算を都度確認する進め方が向いています。勾配天井や大きな空間を平屋で取りたい場合は、木造で大空間を実現できるハウスメーカーも参考になります。

平屋の商談で確認する5つの質問

質問確認したいこと
同じ延床面積で、平屋と2階建てを建てた場合の本体価格の差はいくらですかその会社の中での平屋の割高分。金額で答えられるかどうかも判断材料になります
この平屋プランで、必要な敷地の広さはどれくらいですか建ぺい率を踏まえた土地の条件。土地探しと並行する場合は先に聞きます
建物をL字にした場合、四角い形と比べて金額はどう変わりますか形状が金額に与える影響。設計に入る前に把握しておく項目です
屋根断熱の仕様と、勾配天井にした場合の追加費用を教えてください平屋で面積が増える部位の仕様。夏の暑さ対策にも関わります
小屋裏収納やロフトは延床面積に入りますか。天井高の条件は何ですか収納を確保しつつ床面積を抑えられるかどうか

1つ目の質問は、その会社が平屋をどれだけ手がけているかも見えてきます。平屋の実績が多い会社は、割高分の目安を具体的な金額で答えられます。逆に「あまり変わりません」という回答が返ってきた場合は、根拠の確認が必要です。基礎と屋根が増える以上、金額が変わらないことは通常ありません。

よくある質問

平屋と2階建てでは、どれくらい価格が違いますか

会社と坪数によって変わります。本記事で確認したパパまるハウスの規格プランでは、30坪前後の比較で1坪あたり約2.5万円、26〜27坪台の比較で約6.4万円の差でした。ただしこれは特定の会社の公表価格から計算した参考値です。自分が検討している会社で、同じ延床面積の平屋と2階建ての見積もりを出してもらうのが確実です。

平屋のほうが構造的に地震に強いのですか

建物が低く重心が下がるため、揺れの影響を受けにくい傾向はあります。ただし耐震性は建物の形、壁の配置、地盤、構造計算の有無で決まるもので、平屋であれば自動的に強くなるわけではありません。耐震等級と、許容応力度計算による構造計算を行っているかが確認項目です。

平屋は暑いと聞きましたが本当ですか

屋根の面積が広く、居室が屋根に近いため、屋根断熱の仕様の影響を受けやすい構造ではあります。裏を返せば、屋根断熱と換気の仕様を確認しておけば対処できる部分です。勾配天井にする場合は特に、屋根断熱の厚みと素材を商談時に聞いておいてください。

平屋専用商品がある会社を選んだほうがよいですか

専用商品は平屋前提で価格と仕様が組まれているため、総額が読みやすい利点があります。ただし、敷地条件が特殊な場合や間取りにこだわりがある場合は、自由設計のほうが合うこともあります。専用商品か自由設計かは優劣ではなく、自分の条件がどちらに向いているかで選ぶ項目です。

平屋にするか2階建てにするか決めきれません

私も平屋を検討したうえで、最終的に2階建てを選びました。判断の軸になるのは、土地の広さ、必要な部屋数、老後の暮らし方の3つです。判断材料の整理は注文住宅の平屋のメリット・注意点にまとめています。寝室だけを1階に置く形など、中間的な選択肢もあります。

まとめ

  • 平屋が割高になる主因は、総2階建てと同じ延床面積で比べると、基礎と屋根の面積がおおむね2倍になること
  • 「平屋だから高い」と「家が小さいから坪単価が高く出る」は別の要因なので、分けて考える
  • 公表価格で見ると、同じ会社の規格プランでも平屋のほうが坪単価は上がる
  • 建物の形、屋根の形、小屋裏の使い方で、同じ平屋でも金額は動く
  • 9社は「専用商品」「規格プラン」「自由設計」に分かれ、総額の読みやすさと自由度が変わる

平屋は、割高になる理由がはっきりしている建て方です。理由がわかっていれば、削る場所も判断できます。私なら、まず同じ延床面積での平屋と2階建ての差額を各社に出してもらい、そのうえで形状と屋根の仕様を詰めていきます。最初の提案を1社だけで見ていると、その金額が平屋として妥当なのか判断できないため、複数社の平屋プランを並べるところから始めることをおすすめします。

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この記事を書いた人

運営者:匠(たくみ)
関西在住。建設資材メーカーに勤務しながら、注文住宅を建てた施主です。

自身の家づくりで膨大な時間をかけて情報収集し、時には工務店とのトラブルも経験しました。その教訓から「施主側に立った、忖度なしの本音」を発信しています。
読者ファーストを貫き、自分が納得したものだけを厳選して紹介。後悔しない家づくりを一緒に目指しましょう!

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