アイ工務店の商談に行くと、早い段階で「幅は1cm単位で調整できます」「タテの空間が使えます」という説明が出てきます。ところがカタログを持ち帰って読み返しても、それが自分の家づくりで何を意味するのかは、なかなかつかめません。他社と同じつもりで設備のグレードを見比べようとすると、話がかみ合わないまま打ち合わせが進んでいきます。
結論から言うと、私はこの会社を「設備を選ぶ会社」ではなく「寸法を決める会社」として扱っています。要望を「あのメーカーのキッチンにしたい」「4LDKがほしい」という形で伝えるより、「この家具が入る幅がほしい」「この持ち物を収める場所がほしい」という形で伝えたほうが、この会社の設計は動きます。この記事では、その前提がどこから来ているのかを一次情報で確認したうえで、間取りと収納をどう考えるかを整理します。
【PR】寸法で伝える前に、間取りの案を複数もらっておく
「この家具が入る幅」「この荷物を置く場所」を言葉で伝えるのは、案が手元にない状態では難しいものです。先に複数社の間取り提案を取り寄せて見比べておくと、自分がどこにこだわっているのかがはっきりします。
この記事でわかること
- アイ工務店の主力商品が1本に絞られていることと、標準に何が入っているか
- 幅を1cm単位で調整できることが、商談での要望の伝え方をどう変えるか
- 床の高さを刻んで作る6つの空間と、それぞれの使いどころ・確認事項
- 高さ1.4mの収納が容積率に入らない仕組みと、自治体によって扱いが変わる理由
- 図面では伝わらないタテの空間を、どこで体感しておくか
結論:設備を選ぶ会社ではなく、寸法を決める会社
アイ工務店の家づくりは、選べるところと選べないところがはっきり分かれています。性能・仕様には基準がありますが、地域やプランによる違いがあります。そのうえで、空間を1cm単位で調整し、タテ方向も活用する設計提案が前面に出ています。私は、この設計自由度をどう使うかがアイ工務店を検討する際の前提だと見ています。
そのため、商談の入り方を間違えると噛み合いません。設備のメーカーや型番だけを軸に比較すると、標準との差額や地域仕様の確認に時間を使い、設計自由度を十分に検討できない可能性があります。逆に、手持ちの家具や荷物の量を軸に話を始めると、この会社が得意な領域に入っていきます。私が最初に押さえておくべきだと考えるのは、この一点です。
ハウスメーカーごとに、こうした「先に決まっていること」があります。その全体像はハウスメーカーには家づくりの前提がある【2026年版】で整理しています。
アイ工務店の前提を先に把握する
N-eesを中心に、地域・プランによる仕様差を確認する
一般的な注文住宅の案内では「N-ees(ニーズ)」が中心です。ただし、地域ページでは「N-ees U」など地域の気候に合わせた仕様も案内されています。商品名だけで全国一律の中身だと判断せず、建築予定地とプランを示したうえで仕様書を確認する必要があります。
同社の断熱性能の案内では、標準仕様の外壁ダブル断熱、UA値0.28以下、C値0.32(平均実測値)を掲げ、全棟で第三者による気密測定を行いC値0.5以下を確認するとしています。一方、地域ページには「プランにより一部仕様が異なる場合があります」との注記もあります。数値は比較の入口に使い、契約する建物のUA値、C値の基準、窓・屋根・外壁の仕様は見積書と仕様書で確定させるのが安全です。
この価格帯でこの装備が付く理由については、アイ工務店の坪単価・評判【2026年版】で調達構造の面から解説しています。この記事では、性能の基準と設計提案の方向が明確である点を前提として使います。
自由は「設備の選択」ではなく「寸法」に置かれている
同社が自由設計の特徴として打ち出しているのは、ヨコの寸法とタテの空間です。現在の家づくり紹介でも、1cm単位の設計と縦空間の活用を明示しています。設備選びだけでなく、空間寸法を生活に合わせて調整できる点に自由度を置いている、と整理すると商談の焦点が合います。
私は建設資材メーカーに十数年勤めていましたが、部材の統一と寸法の自由は、実は両立させやすい組み合わせです。部材の基準を持ちながら割り付けを調整する考え方は、品質と設計自由度を両立させる方法の一つです。読者にとって重要なのは、「何でも自由」と受け取らず、変えられる寸法と、地域・プランごとに決まる仕様を分けて確認することです。
| 領域 | アイ工務店での扱い | 商談での向き合い方 |
|---|---|---|
| 商品 | N-eesを中心に地域仕様も展開 | 建築地とプランを示して対象商品を確認 |
| 仕様・設備 | 地域・プランで一部異なる | 標準とオプションを仕様書で分ける |
| 断熱・気密 | UA値0.28以下・C値0.32(平均実測値)を案内 | 契約建物の基準と測定条件を確認 |
| ヨコの寸法 | 1cm単位で調整可能 | 家具の実寸を持ち込む |
| タテの空間 | 床レベルを刻んで多層化できる | 持ち物の量から逆算する |
断熱と気密の数値を他社と横並びで見たい場合はハウスメーカーの断熱・気密性能を比較【2026年版】、標準仕様の充実度を比べたい場合はハウスメーカーの標準仕様充実度を比較【2026年版】が対応しています。
前提①ヨコ:1cm単位で動くから、先に決めるのは家具と動線
1cm単位の調整は、家具寸法とセットで使う
木造住宅の間取りには、会社ごとに設計寸法の基準があります。アイ工務店は、現在の家づくり紹介でも1cm単位で設計できることを明示しています。ただし、すべての壁や開口を無条件に1cm刻みで動かせるという意味ではありません。柱・耐力壁・配管・建材寸法などの制約があるため、希望寸法を出したうえで構造と見積もりが成立するかを確認します。
この差は、実際の設計では小さくありません。設計寸法の調整幅が細かければ、家具と通路の間に必要な余白を詰めやすくなります。ただし、幅を広げれば建築面積や施工量が変わり、費用に影響する場合があります。1cm単位という言葉だけで得だと判断せず、調整前後の面積と差額を図面・見積書で確認することが重要です。
なお、尺モジュールとメーターモジュールという一般的な考え方の違いについては注文住宅の収納計画ガイドで解説しているので、基礎から確認したい場合はそちらを先に読むと理解が早くなります。
手持ちの家具の寸法を持って商談に行く
1cm単位で動かせるという特徴は、要望が具体的でなければ使い道がありません。「広めのリビング」という伝え方では、刻み幅が細かいことの意味がなくなります。私がこの会社の商談で有効だと考えるのは、いま使っている家具や、これから買う予定の家具の実寸を持っていくやり方です。
- ダイニングテーブルとイスを引いたときに必要な奥行き
- 持ち込む予定のソファ・食器棚・冷蔵庫の幅と高さ
- ピアノや水槽など、置き場所が動かせないものの寸法と重量
- ベビーカーや自転車など、屋内に入れたいものの大きさ
- 洗濯物を室内で干す場合の、竿の長さと必要な間隔
これらは、間取りが固まってから伝えると変更扱いになります。刻み幅が細かい会社ほど、初回のヒアリングで出しておく価値が大きくなります。
動線は帰宅後と家事の流れで確認する
ヨコの自由度は、帰宅後の動きや家事動線の提案とセットで考えると使いやすくなります。代表的な考え方は次の2つです。
ひとつは「おかえり動線」で、帰宅してからの動きを順番に設計する考え方です。内土間で靴を脱ぎ、玄関の中に設けた洗面台で手を洗い、買ってきたものを玄関近くのパントリーに置いてからキッチンへ入る、という流れが示されています。家族用のファミリー玄関と来客用のエントランスを分ける「2WAYエントランス」も、この動線を支える設計として案内されています。
もうひとつは「回遊動線」で、キッチンと水回りを廊下を介さずに行き来できるようにしたり、ランドリースペースと物干しスペースを直結させたりする考え方です。行き止まりの廊下を作らないことで、朝の時間帯に家族が同じ場所で滞留しないようにする狙いがあります。
あわせて「カスタムデコレーション」として、2〜3畳程度の小さな隠れ家空間である「ヌーク」、視線を程よく遮る「デココラム」、天井をあえて下げる「ダウンシーリング」、ニッチやカーテンボックス、キャットウォークといった選択肢が用意されています。これらは寸法を細かく動かせることが前提の造作なので、この会社の土俵に乗りやすい要望と言えます。
ここで注意しておきたいのは、動線の名前を覚えることが目的ではないという点です。名前の付いた提案は、そのまま採用すると自分の生活と合わないことがあります。帰宅後に実際どう動いているかを一週間ほど観察してから商談に臨むと、提案を自分の生活に翻訳しやすくなります。
前提②タテ:収納と開放感を両立させる
タテ空間は、収納不足への備えから考える
タテ空間を提案するハウスメーカーは他にもありますが、アイ工務店は収納不足への備えを強く打ち出しています。同社の空間提案では、1.4m以下の収納、スキップフロア、ハーフ吹抜などを組み合わせ、収納と暮らしやすさ、開放感をつなげています。私は、収納量を増やすことよりも、生活動線上のどこに置くかを決める提案だと見ています。
つまり、この会社のタテ空間は、収納か開放感かの二者択一ではありません。ハーフ収納の上部をスキップフロアにする、吹抜を必要な高さに抑えて上階を残すなど、両方を組み合わせる提案です。何を収納し、どこまで開放感を求めるかを先に分けて伝える必要があります。
同社は、2階建ての住宅を5層構造にする例も挙げています。1階・2階という階層でタテ空間が分断されるのがこれまでの常識だったところに、ハーフ収納やスキップ収納を要所に入れて細かく分割する、という説明です。
6つの選択肢を用途で整理する
バーチカルスペースとして案内されているのは6つです。似た名前が並ぶので、目的と確認事項をセットで整理しておきます。
| 名称 | 何をする空間か | 商談で確認すること |
|---|---|---|
| ハーフ収納 | 高さ1.4mの収納。リビング・ダイニングのそばに置く | その土地の自治体で認められるか |
| ダウンフロア/半地下収納 | 床面を一段下げて作る。土間として使う例も | 雨水の処理と、段差の生活動線 |
| スキップフロア/スキップ収納 | 階段の途中に0.5階・1.5階・2.5階を作る | 階数の扱いと、冷暖房の効き方 |
| ロフトスペース | 最上階のプラスアルファ。2階居室と小屋裏を一体化 | 屋根の断熱仕様と、上げ下ろしの手段 |
| ハーフ吹抜 | 必要な分だけ天井高を上げる。上階の床は残す | 上階で削る面積と得る開放感の釣り合い |
| 吹抜 | 開放感と採光を最大化する | 上階の居住スペースがどれだけ減るか |
ハーフ収納は「高さ1.4m」という数字に意味がある
同社は、内法高さ1.4m以下の収納空間を土地の余地を活かす提案として紹介しています。ただし、「1.4m以下」だけで床面積や階数への不算入が決まるわけではありません。面積、用途、出入口、開口部、他の空間との区画なども審査対象になるため、設計地を所管する行政庁または確認検査機関への確認が必要です。
使い道としては、リビングやダイニングのそばに置いて子どものおもちゃをすぐ片付けられるようにする、キッチン横のパントリーにする、季節の飾りものを出し入れしやすい場所に置く、といった例が挙げられています。1.4mという高さは、大人が立って歩ける高さではありません。座って作業する、あるいはかがんで出し入れする前提の空間です。
建築基準法施行令第21条では、居室の天井高さを2.1m以上としています。ハーフ収納は居室として計画せず、物置としての利用条件を守る必要があります。書斎や子ども部屋として使う想定で計画すると、後から用途を変えられない部屋が残ります。収納として使い切る前提で場所を決めるのが妥当です。
ダウンフロアと半地下収納は、床を下げて作る
床面を一段下げることで生まれる空間です。リビングに落ち着きを持たせる使い方のほか、温度変化が少ないことを活かしてワインセラーやパントリーにする例、土間空間としてアウトドア用品を室内に持ち込まずに出し入れする例が案内されています。
同社が「そとあそび発進基地」と呼んでいるのは、室内と外をつなぐ位置に設けた0.5階の土間収納です。前日にここで準備し、当日そのまま出発し、帰宅後は直接ここに道具を置いてから室内に入る、という流れが示されています。大きな開口を設けることで荷物の出し入れを楽にする設計です。
床を下げる以上、水の処理は確認が必要です。外とつながる土間であれば、雨が吹き込んだときにどこへ流れるのか、排水をどう取るのかを図面で押さえておきたいところです。あわせて、段差が毎日の生活動線上にあるかどうかも見ておくと、将来の使い勝手の判断材料になります。
スキップフロアは「0.5階・1.5階・2.5階」という選択肢
上下階をつなぐ階段の途中に空間を設ける手法です。同社は「0.5階」「1.5階」「2.5階」という表現を使い、足元窓を設けたりオープンスペースにしたりすることでリビングやダイニングへ視線が通り、家族の気配を感じられると説明しています。夫婦のセカンドリビング、子どもの勉強スペースといった使い方が例示されています。
視線と気配がつながるということは、音と空気もつながるということです。勉強スペースとして計画する場合、リビングのテレビの音がどこまで届くかは、図面ではわかりません。ここは後述する見学の場で確かめておきたい部分です。
スキップフロアそのものの一般的なメリットと注意点は注文住宅の吹き抜け・スキップフロアのメリット・注意点で扱っているので、採用そのものを迷っている段階であればそちらが判断材料になります。
ロフトは、屋根の断熱とセットで考える
最上階に設けるプラスアルファの空間で、2階の居室と小屋裏スペースを一体化させる使い方が案内されています。屋根裏は暑いという印象を持たれやすい場所ですが、同社は屋根の遮熱・断熱仕様を案内しています。キッズスペース、シアタースペース、季節物の寝具や衣類の収納といった例が挙げられています。
ロフトを収納として使う場合は、上げ下ろしの手段を先に決めておくのが現実的です。固定階段なのか、はしごなのかで、実際に使う頻度は大きく変わります。重いものを季節ごとに動かす想定であれば、そこは間取りの検討段階で詰めておく項目になります。
ハーフ吹抜と吹抜は、上階の床をどれだけ手放すかの違い
この2つは目的が近いようで、失うものが違います。吹抜は開放感を得る代わりに上階の床が減ります。必要な部分だけ天井高を上げるハーフ吹抜なら、下階のゆとりと上階の床を調整しやすくなります。
さらに、ダウンフロアやスキップフロアと組み合わせてハーフ吹抜を設計することで、開放感を高めつつ収納や子どもの遊び場を確保する、という提案も示されています。タテの手法は単独で選ぶものではなく、組み合わせて使う前提で案内されている点は、この会社の特徴です。
選ぶときの判断は単純で、上階で何㎡を手放すのかを図面上の数字で出してもらうことです。開放感は言葉で語られますが、失う面積は数字で出ます。数字が出れば、比較は自分でできます。
1.4mの扱いは、その土地の自治体次第で変わります
ここがこの会社を検討するうえで、いちばん先に確認しておきたい点です。バーチカルスペースのページには、ハーフ収納の説明に「※取り扱いは、自治体によって異なります」、容積率の説明に「※自治体によって法規制は異なります」という但し書きが置かれています。この2つは読み飛ばされやすい位置にありますが、意味は小さくありません。
自治体ごとに違いが出るのは、小屋裏物置等として扱うための条件を所管行政庁が具体化しているためです。たとえば神戸市建築主事取扱要領では、内法高さ1.4m以下に加え、余剰空間の利用であることや、横から出し入れする場合の区画などを示しています。高さだけを満たしても同じ扱いになるとは限りません。
実務上、これが効いてくるのは土地を決める段階です。ハーフ収納を前提に「この土地でも収納は足りる」と判断して契約したあとで、その自治体の運用では想定した形にできないとわかると、間取りの前提から組み直すことになります。私であれば、次の順番で確認します。
- 候補地の自治体で、高さ1.4m以下の物置がどう扱われているかを設計担当に調べてもらう
- 直下階の床面積に対する上限が設けられているか、その割合はいくつか
- 階数の扱いはどうなるか(階として数えられる場合、条件が変わることがある)
- 収納内部への出入り方法や、窓の設置に制限があるか
- その回答を、口頭ではなく図面か書面で残してもらえるか
土地側の法規制を先に押さえる考え方は注文住宅の土地の選び方【2026年版】で、敷地の形が設計に効いてくる場合の考え方は旗竿地に家を建てる・建て替える【2026年版】で扱っています。
ヤマト住建の「タテ」とは目的が違います
タテの空間を前面に出す会社は他にもあるため、混同しないように違いを整理しておきます。ヤマト住建も吹き抜けやスキップフロアを提案してきますが、私が商談した際、ヤマト住建では断熱・気密と室温の考え方から吹抜やスキップフロアの話が進みました。アイ工務店では、細かな寸法調整と収納を含む縦空間の活用から提案が始まりました。採用する手法が似ていても、商談で先に確認する項目が違います。
同じスキップフロアという言葉を使っていても、提案の出発点は会社や担当者で変わります。比較するときは名称ではなく、収納量、温熱環境、開放感のどれを解決する案なのかで並べると判断しやすくなります。ヤマト住建側の考え方はヤマト住建で建てるなら【2026年版】にまとめています。
図面では伝わらないので、どこで体感しておくか
タテの空間は、平面図では伝わりません。1.4mの高さがどれくらい窮屈なのか、スキップフロアの半階分の段差が生活の中でどう感じられるのかは、実物に入らないと判断できない部分です。ここを図面と写真だけで決めると、住み始めてから使わない空間が残ります。
アイ工務店は全国の展示場でイベントを開催しており、完成見学会や構造見学会、セミナー、相談会が案内されています。私が優先するのは次の2つです。
- 完成見学会:実際に建てられた家なので、坪数が現実的です。展示場のモデルハウスは敷地も延床も大きく、同じ吹き抜けでも体感が変わります。自分が建てる予定の坪数に近い家で、タテの空間がどう効いているかを見ておきたいところです
- 構造見学会:1cm単位という寸法の自由度は、木材の加工精度と施工精度に支えられています。断熱材の入り方や躯体の納まりを、壁が塞がる前に見られる機会です
建築実例のページでは、施主ごとの間取りが写真つきで公開されています。行ける見学会が近くにない時期であれば、実例を見ながら「この写真の空間は何を収めているのか」を担当者に質問していく形でも、前提の理解は進みます。なお、宿泊体験の制度は案内されていません。
商談で確認しておきたいことのチェックリスト
ここまでの内容を、商談に持っていける形にまとめます。
- 候補地の自治体で、高さ1.4m以下の収納がどう扱われるかを調べてもらったか
- ハーフ収納・スキップフロアを入れた場合、上階で何㎡減るのかを数字で出してもらったか
- 手持ちの家具の実寸を渡し、それが入る前提の図面になっているか
- 標準から外したい設備がある場合、その差額を項目ごとに出してもらったか
- ロフトや小屋裏収納への上げ下ろしの手段は決まっているか
- ダウンフロアや土間を作る場合、雨水と排水の処理が図面に描かれているか
- スキップフロアを勉強スペースにする場合、音の抜け方を実物で確認したか
- 北海道地域・沖縄地域で検討している場合、仕様の違いを確認したか
契約前に確認しておきたい会社側の事情についてはアイ工務店と契約する前に確認しておきたい注意点6選【2026年版】に別途まとめています。この記事が設計の進め方だとすれば、あちらは契約のリスク管理にあたります。
【PR】タテの提案は、他社の案と並べると判断しやすくなります
1社だけの提案を見ていると、その会社の前提が当たり前に思えてきます。同じ要望を複数社に投げて、返ってくる間取りの違いを見比べると、自分がどの前提を選ぼうとしているのかがはっきりします。
他社と比べるなら、どこに並べるか
アイ工務店の前提が自分に合うかどうかは、対極にある会社と並べると判断しやすくなります。
| 比較相手 | 前提の違い | 向いている人の傾向 |
|---|---|---|
| パパまるハウス | 企画プランを出発点に検討する | 選択の負担と予算変動を抑えたい |
| 一条工務店 | 全館床暖房と断熱仕様を軸に検討する | 温度環境を優先したい |
| ヤマト住建 | 断熱・気密と空調計画から空間を考える | 性能と開放感を両立したい |
| アイ工務店 | 寸法調整と縦空間の活用を軸に考える | 持ち物と生活動線に合わせて作り込みたい |
もっとも性格が離れているのはパパまるハウスです。あちらは間取りをゼロから描かず、企画されたプランを出発点にすることで価格を抑えています。決める項目が少ないことが価値になる会社なので、寸法を細かく詰めたい人とは相性が分かれます。考え方はパパまるハウスで建てるなら【2026年版】にまとめています。
性能面での比較を具体的に見たい場合は一条工務店 vs アイ工務店【2026年比較】、価格帯そのものから絞り込みたい場合はハウスメーカーを坪単価帯で選ぶ【2026年版】が対応しています。保証やアフターの条件を横並びで見るならハウスメーカーの保証を9社比較【2026年版】をあわせてご覧ください。
よくある質問
1cm単位で調整すると、価格は上がりますか
1cm単位で設計できても、調整が無償とは限りません。幅を広げて施工面積や部材量が増える場合、構造や開口の納まりが変わる場合、設備・仕上げを変更する場合は金額が動く可能性があります。幅の変更と仕様変更では費用の出方が違うため、変更前後の見積もりを項目ごとに確認します。見積もりを見るときは、寸法の変更と仕様の変更を分けて確認すると原因がつかみやすくなります。
ハーフ収納はどの土地でも作れますか
土地と計画内容によって扱いが変わります。内法高さ1.4m以下であっても、面積や用途、出入口、区画などの条件を満たす必要があります。ハーフ収納を前提に収納量を計算するのであれば、土地を決める前に候補地の自治体での扱いを確認しておくのが安全です。
スキップフロアを入れると冷暖房は効きにくくなりますか
空間がつながる分、1台のエアコンが受け持つ体積は増えます。アイ工務店の場合はUA値0.28以下・C値0.32(平均実測値)が標準側にあるため、この会社の中では条件が整っているほうです。ただし、機器の容量と設置位置は間取りごとに変わります。タテにつながる間取りを採用する場合は、空調の考え方を電気図面の前に決めておくと後戻りが減ります。数値の比較はハウスメーカーの断熱・気密性能を比較【2026年版】で扱っています。
収納を増やせば、家は本当に長く使えるのですか
建て替えの理由は収納だけではないため、そこは分けて考えるほうが実務的です。ただ、住みながらモノが増えて居住スペースが圧迫されるという現象自体は、多くの家で起きています。私は、収納量を増やすこと自体より、どこに何を収めるかを設計段階で決めておくことに意味があると考えています。場所が決まっていない収納は、結局使われないまま残ります。収納計画の基本的な考え方は注文住宅の収納計画ガイドにまとめています。
まとめ:持ち物と家具の寸法から話を始める
アイ工務店は、性能・仕様の基準を持ちながら、寸法の自由度を大きく取っている会社です。ヨコは1cm単位で動き、タテは床のレベルを刻んで多層化できます。タテ空間は、収納と開放感を両立させる手段として位置づけられています。
この前提が分かっていれば、商談の進め方は決まります。設備のメーカー名から入るのではなく、いま持っているもの、これから買うもの、その寸法と量から話を始めることです。そのうえで、ハーフ収納を計算に入れるなら候補地の自治体での扱いを土地の契約前に確認し、タテの空間は完成見学会で実際に体感してから採否を決める。この順番であれば、この会社の得意な領域をそのまま使えます。
逆に、設備を自由に選びたい、決める項目は少ないほうがよいという場合は、前提が合わない可能性があります。そのときは無理に寄せず、別の前提を持つ会社と並べて比べるほうが早く決まります。
【PR】タウンライフ家づくり

