注文住宅を検討していると、「変動金利で毎月返済を抑えるべきか」「フラット35で返済額を固定すべきか」で悩む方は多いと思います。
変動金利は当初の金利が低く見えやすい一方、将来の金利上昇リスクがあります。フラット35は返済額の見通しを立てやすい一方、変動金利より当初返済額が高めになりやすく、住宅の技術基準や手数料も確認が必要です。
私は、注文住宅の施主です。家づくりのお金は「あとで考える」ほど施主側が苦しくなりやすいと実感しています。
この記事では、フラット35のメリット・デメリットを、変動金利との比較を交えながら施主目線で解説します。
目次
- フラット35とは
- フラット35と変動金利の違い
- フラット35のメリット
- フラット35のデメリット
- フラット35が向いている人
- 変動金利が向いている人
- 注文住宅で確認すべきこと
- まとめ
フラット35とは、最長35年の全期間固定金利ローン
フラット35とは、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する、最長35年の全期間固定金利型住宅ローンです。
住宅金融支援機構の公式案内では、資金を受け取る時点で返済終了までの借入金利と返済額が確定するため、長期のライフプランを立てやすい住宅ローンとされています。
ただし、金利が確定するのは「申込時」ではなく「資金受取時」です。注文住宅では、申し込みから建物完成・融資実行まで数か月以上かかることがあるため、打ち合わせ時点の金利だけで資金計画を固めるのは危険です。
2026年5月1日時点で確認した住宅金融支援機構の金利情報ページは、2026年4月28日に更新されています。公式サイト上のフラット35案内では、2026年4月現在の金利として、返済期間15〜20年は年2.17%〜年4.70%、返済期間21〜35年は年2.49%〜年5.02%と表示されています。
フラット35の金利は毎月見直され、取扱金融機関、借入期間、融資率、団体信用生命保険の種類などで変わります。実際に申し込む際は、公式の最新金利情報と金融機関の提示条件を確認してください。
フラット35と変動金利の違い
フラット35と変動金利の違いは、「金利が安いか高いか」だけではありません。大きな違いは、将来の返済額が見えやすいかどうかです。
| 比較項目 | フラット35 | 変動金利 |
|---|---|---|
| 金利タイプ | 全期間固定金利 | 一定期間ごとに見直し |
| 返済額の見通し | 立てやすい | 将来変わる可能性がある |
| 当初返済額 | 高めになりやすい | 低めに見えやすい |
| 金利上昇リスク | 借入後の影響を受けにくい | 影響を受ける可能性がある |
| 向いている人 | 安定重視の人 | 返済余力がある人 |
変動金利は、当初の毎月返済額を抑えたい人には魅力があります。一方で、将来金利が上がれば、返済額や利息負担が増える可能性があります。
フラット35は、借入後の返済額を固定しやすいため、教育費や老後資金など、長期の家計設計を重視する人に向いています。ただし、最初の返済額だけを見ると変動金利より重く感じやすいです。
注文住宅では、建物価格、土地代、外構費、火災保険、登記費用、引っ越し費用など、ローン以外の出費も多くなります。金利タイプだけでなく、家計全体で比較しましょう。
住宅ローン選びは金利タイプだけでなく、建物の総費用・諸費用・資金計画全体を合わせて判断することが重要です。1社の説明だけで決めると、想定外の費用が後から出やすくなります。契約前に比較の軸を作っておきたい方は、タウンライフ家づくりの無料一括資料請求を活用して、資金計画を第三者の視点で確認してみてください。
住宅ローン全体の選び方は、住宅ローンの選び方で詳しく整理しています。
フラット35のメリット
返済額の見通しを立てやすい
フラット35の大きなメリットは、返済額の見通しを立てやすいことです。
全期間固定金利なので、借入後に市場金利が上がっても、原則として毎月返済額は変わりません。子どもの教育費、車の買い替え、修繕費、老後資金など、将来の支出を見ながら家計を組みやすくなります。
注文住宅は、建てて終わりではありません。外構、家具・家電、固定資産税、火災保険、メンテナンス費など、引き渡し後にもお金がかかります。住宅ローン部分の不確実性を抑えられる点は、家計管理の安心材料になります。
金利上昇リスクを抑えやすい
フラット35は、将来の金利上昇に備えたい人に向いています。
変動金利は、低金利が続けば有利になる可能性があります。一方で、金利が上がった場合は利息負担が増える可能性があります。将来の金利を正確に読むことは難しいため、「金利上昇を気にしながら生活したくない」という人にはフラット35が選択肢になります。
ただし、固定金利だから常に得というわけではありません。金利があまり上がらなければ、結果的に変動金利の方が総返済額を抑えられることもあります。
団信や健康状態も含めて検討できる
フラット35では、団体信用生命保険も重要な検討ポイントです。
住宅金融支援機構の公式案内では、団体信用生命保険に加入することで、万一のときに保険金が債務に充当され、以後の返済が不要になる仕組みが説明されています。
また、健康上の理由などで団体信用生命保険に加入しない場合でも、フラット35を利用できる場合があります。その場合は借入金利が変わるため、取扱金融機関や公式情報で確認してください。
住宅性能で金利引下げを受けられる可能性がある
フラット35には、住宅性能や子育て世帯などの条件に応じた金利引下げメニューがあります。
ZEH水準、省エネ性能、維持保全、地域連携など、条件を満たすことで一定期間の金利引下げを受けられる可能性があります。
注文住宅の場合、断熱性能や省エネ性能を高めるかどうかは、建物価格にも住み心地にも影響します。金利引下げだけで判断せず、住宅ローン控除、補助金、光熱費、快適性まで含めて比較すると判断しやすくなります。
断熱性能に関わる窓まわりの考え方は、窓・サッシの断熱効果も参考になります。
【無料】住宅ローンを比較して返済額を確認する
フラット35と変動金利で迷う場合、まずは複数の金融機関で返済額を比較することが大切です。
同じ借入額でも、金利、事務手数料、団信、つなぎ融資、繰上返済のしやすさによって、総返済額は変わります。
住宅ローン比較サービスを使えば、複数の金融機関の条件をまとめて確認できます。
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※金利や審査条件は金融機関・申込時期・個別審査によって変わります。
フラット35の注意点
変動金利より当初返済額が高くなりやすい
フラット35のデメリットは、変動金利と比べて当初返済額が高めになりやすいことです。
注文住宅では、建物価格が上がりやすく、土地代や外構費も重なります。毎月返済額の差が家計に与える影響は小さくありません。
比較するときは、現在の毎月返済額だけでなく、金利が上がった場合の返済額、長期で見た総返済額も並べて確認しましょう。
資金受取時まで金利が確定しない
フラット35は全期間固定金利ですが、金利が確定するタイミングに注意が必要です。
住宅金融支援機構の注意事項では、借入金利は申込時ではなく資金受取時の金利とされています。注文住宅では、契約から引き渡しまで時間がかかるため、その間に金利が変わる可能性があります。
住宅会社から返済シミュレーションをもらうときは、現在の金利だけでなく、金利が少し上がった場合の返済額も見ておくと安心です。
住宅の技術基準や適合証明が必要
フラット35を利用するには、住宅金融支援機構が定める技術基準に適合する住宅である必要があります。
一戸建てでは床面積などの基準があり、物件検査や適合証明に関する費用がかかることがあります。ご利用条件でも、融資手数料や物件検査手数料は利用者負担とされています。
打ち合わせ段階では、次の点を確認しておきましょう。
- フラット35を使える仕様か
- 適合証明の手続きは誰が行うか
- 物件検査手数料はいくらか
- フラット35Sなどの金利引下げ対象か
- 引き渡しまでのスケジュールに影響しないか
契約後や着工前の確認漏れを防ぐには、着工前に確認すべきこともあわせて確認してください。
つなぎ融資や分割実行の確認が必要
注文住宅では、土地を先に買い、建物代金を着工時・上棟時・引き渡し時などに分けて支払うケースがあります。
フラット35だけを見ていると、土地代や着工金の支払いタイミングで資金が足りないことがあります。つなぎ融資や分割融資に対応できるかは、金融機関と住宅会社の両方に確認してください。
フラット35が向いている人
フラット35が向いているのは、次のような人です。
- 将来の返済額を固定したい人
- 教育費や老後資金など、長期の家計計画を重視したい人
- 金利上昇リスクを抱えたくない人
- 住宅性能を高める予定がある人
- 健康状態などで民間銀行の団信条件に不安がある人
- 収入変動が大きく、返済額のブレを抑えたい人
注文住宅は、契約後にも追加費用が出やすいです。住宅ローンまで変動要素が大きいと、家計管理が難しくなります。安心感を重視するなら、フラット35は有力な選択肢です。
変動金利が向いている人
一方で、変動金利が向いている人もいます。
- 当初返済額を抑えたい人
- 金利上昇時にも返済できる家計余力がある人
- 繰上返済を積極的に考えている人
- 借入額を抑えられる人
- 金利動向を定期的に確認できる人
変動金利を選ぶなら、「金利が上がったときにどうするか」を先に決めておくことが大切です。
たとえば、金利が1%上がった場合、2%上がった場合の返済額を試算し、それでも家計が回るかを確認します。ボーナス払いに頼りすぎていないか、教育費と重なる時期に返済が重くならないかも見ておきましょう。
フラット35と変動金利はどちらが得か
「フラット35と変動金利はどちらが得ですか?」という質問に、単純な答えはありません。
金利があまり上がらなければ、変動金利の方が総返済額を抑えられる可能性があります。逆に、金利が上がれば、フラット35の方が家計の安定につながる可能性があります。
比較すべきなのは、今の金利だけではありません。
- 金利が上がった場合の返済額
- 教育費が増える時期の家計
- 収入が下がった場合の返済余力
- 繰上返済できる見込み
- 住宅性能による金利引下げ
- 団信や疾病保障の内容
私なら、まず変動金利とフラット35の両方で試算します。そのうえで、変動金利を選ぶ場合は金利上昇時の返済額に耐えられるかを確認します。フラット35を選ぶ場合は、安心料としての金利差を許容できるかを見ます。
住宅ローンは、数十年単位で家計に影響します。金利の低さだけでなく、生活の安心感まで含めて選びましょう。
まとめ
フラット35のメリット・デメリットを整理すると、次のとおりです。
- フラット35は最長35年の全期間固定金利型住宅ローン
- 返済額の見通しを立てやすく、金利上昇リスクを抑えやすい
- 変動金利より当初返済額が高めになりやすい
- 金利は申込時ではなく、資金受取時の金利になる
- 住宅の技術基準や適合証明、手数料の確認が必要
- 変動金利と比べるときは、将来の返済額も試算する
注文住宅では、建物価格や仕様だけでなく、住宅ローンの選び方でも総支払額が変わります。
フラット35は、返済額を固定して安心感を得たい人には有力な選択肢です。一方で、当初返済額を抑えたい人や、金利上昇時にも対応できる余力がある人は、変動金利も比較する価値があります。
最初から決め打ちせず、複数の金融機関で試算し、住宅会社にも利用条件を確認したうえで、自分の家計に合う住宅ローンを選びましょう。
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