ハウスメーカーを坪単価帯で選ぶ【2026年版】60万円台・70万円台・80万円以上を施主が解説

ハウスメーカーを坪単価帯で選ぶ方法を60万円台・70万円台・80万円以上に分けた図
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坪単価60万円台で建てられるハウスメーカーを探して一覧を見比べても、いざ商談に行くと見積もりはその金額になりません。私も検討を始めた頃、同じことを何度か経験しました。会社は間違っていないのに、出てくる数字だけが違うのです。

結論から言うと、私は坪単価帯を「商品シリーズの下限価格から作られた数字」として理解したうえで、候補を絞る入口にだけ使います。帯そのものは有効な道具です。ただし帯の数字と、契約書に並ぶ金額は別物として扱います。

この記事では、私が実際に商談した9社を坪単価帯ごとに並べたうえで、その帯の数字がどこから出てきているのかを分解します。建設資材メーカーに十数年勤めてきた立場から見ると、価格表の数字は「何を分子に入れ、何で割ったか」で姿を変えます。そこを押さえておくと、帯の使い方が変わります。

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目次

この記事でわかること

  • 商談した9社が、坪単価60万円台・70万円台・80万円以上のどこに入るか
  • 「60万円台」という数字が、どの価格をどの面積で割って作られているか
  • 公表されている本体価格と、商談での着地額がどれだけ離れるか
  • 帯を下げる方法と、下げたときに何を手放すことになるか
  • 自分がどの帯に入るのかを、1回の商談で確かめる手順

坪単価帯ごとに検討できるハウスメーカー【2026年版】

まず結論の表です。私が商談した9社を、坪単価の目安が安い順に並べました。「下限が入る帯」は価格幅の下限で分類しています。坪単価の幅は、各社との過去の商談で記録した概算・見積もりを2026年9月17日に再整理した当サイト独自の目安であり、2026年9月に同一条件で取得した見積もりではありません。商談ごとに商品・延床面積・費用の範囲が異なるため、会社間の厳密な価格差ではなく、候補を絞る入口として使います。

ハウスメーカー坪単価の目安下限が入る帯数値の出所
パパまるハウス65〜80万円60万円台〜過去の商談時の概算(公表本体価格とは範囲が異なる)
泉北ホーム70〜95万円70万円台〜過去の商談時の概算(公表本体価格とは範囲が異なる)
桧家住宅75〜95万円70万円台〜過去の商談時の概算
ヤマダホームズ75〜100万円70万円台〜過去の見積もり提示時の幅
クレバリーホーム80〜105万円80万円以上過去の商談時の概算(加盟店により差があります)
ヤマト住建80〜110万円80万円以上過去の商談時の概算(商品グレード別)
一条工務店80〜125万円80万円以上過去の商談時の概算(商品シリーズ別)
アイ工務店90〜110万円80万円以上過去の商談時の概算(N-ees)
ダイワハウス100〜125万円80万円以上過去の商談時の概算(xevoΣ)

先に前提を書いておきます。この9社は、私が自分の予算と希望に合う会社として事前に調べ、そのうえで商談に行った会社です。市場全体から無作為に選んだわけではありませんので、この分布がそのまま日本のハウスメーカーの価格分布になるわけではありません。あくまで「関西で注文住宅を検討した施主が一人、自分の検討範囲として選んだ9社」の内訳です。

そのうえで見ると、下限が80万円以上の会社に候補が寄っています。9社のうち5社がこの分類です。坪単価の安い会社をもっと探すこともできますが、私は途中からその方向をやめました。理由は後半の「帯を下げる方法」で書きます。

下限が60万円台の会社

パパまるハウス(65〜80万円)が、9社の中でこの帯に入る会社です。プランをあらかじめ固めた規格住宅が中心で、間取りをゼロから描かない代わりに本体価格を抑えています。商談でも、標準仕様の範囲が言葉ではなく型番とプラン図で示されたのが印象に残っています。総額の上限を先に決めて動きたい場合には、進め方が合います。契約前に確認しておきたい注意点に、確認すべき項目をまとめています。

下限が70万円台の会社

泉北ホーム(70〜95万円)は、パッケージを選ぶところから設計が始まる会社です。断熱等級や設備の選択肢がパッケージごとに変わるため、どのパッケージを前提にした金額なのかで坪単価が動きます。総額の内訳は泉北ホームの坪単価70〜95万円で詳しく分解しています。

桧家住宅(75〜95万円)は、全館空調のZ空調を全棟標準に置いている点が他社と違います。空調を標準に含めている分、同じ坪単価でも比較対象に入っている設備の範囲が変わります。

ヤマダホームズ(75〜100万円)は、家電・家具・住宅ローンをグループ内でまとめられる点が独自の強みです。一方で全社共通の標準仕様という考え方を取っていないため、提示された見積もりがどの仕様を前提にしているかを書面で確認する作業が欠かせません。この価格帯で迷った場合は泉北ホーム vs ヤマダホームズが判断材料になります。

下限が80万円以上の会社

クレバリーホーム(80〜105万円)は、タイル外壁を標準で持ちます。初期費用を先に払って、あとの外壁メンテナンス費を減らす構造です。フランチャイズ展開のため加盟店によって金額と対応に差が出る点は、商談前に把握しておく必要があります。契約前に確認しておきたい注意点も用意しています。

ヤマト住建(80〜110万円)は、設備ではなく躯体の断熱に費用を配分する会社です。商品によってUA値の水準が変わるため、断熱性能を重視する場合は商品名まで特定したうえで仕様書を確認する必要があります。契約前に確認しておきたい注意点にも同じ趣旨をまとめています。

一条工務店(80〜125万円)は、全館床暖房と高断熱を前提に商品が組まれています。9社の中で幅がもっとも広く、下限と上限で45万円の開きがあります。この幅の意味は後半で扱います。一条工務店 vs 桧家住宅では、床暖房と全館空調という方向性の違いを比較しています。

アイ工務店(90〜110万円)は、1cm単位のモジュールで寸法を詰められる点が特徴です。主力商品はN-eesで、地域によってN-ees H・N-ees Uなど名称が変わります。契約前に確認しておきたい注意点もあります。

ダイワハウス(100〜125万円)は、主力のxevoΣが鉄骨造で、大空間と全国規模のアフター体制が強みです。木造のxevo GranWoodを選ぶと坪単価はやや下がります。「高い」と感じたときに確認しておきたい注意点と、ヤマト住建 vs ダイワハウスもあわせて用意しています。

関西で建てる前提で、どの2社を突き合わせるかを決めたい場合は関西のハウスメーカー坪単価比較に、組み合わせ別の比較記事を並べています。

「60万円台」という数字はどこから出てくるか

ここからが本題です。上の表を見て「パパまるハウスなら65万円で建つ」と読むと、商談で足が止まります。

坪単価という数字は、3つが決まってはじめて意味を持ちます。どの商品を、何坪で、どこまでの工事費で計算したか、の3つです。帯の下限に並ぶ数字は、たいてい「一番安い商品を、比較的大きな坪数で、本体工事だけ」で計算されています。この記事では前の2つ、つまり商品と坪数が帯をどう動かすかを扱います。3つ目の「どこまでの工事費か」は注文住宅の坪単価相場で、見積書の項目に沿って総額まで読み替えていますので、そちらに譲ります。

帯の下限がどう作られているかは、価格を公表している会社で実際に計算できます。パパまるハウスの商品ラインナップは14シリーズ中13シリーズで建物本体の開始価格を示し、個別プランでは型番の頭の数字と延床坪数がおおむね対応しています。泉北ホームのスマイルパッケージもモデルプランの価格と坪数を公表しています。この2社の2026年9月17日時点の公表価格を、過去の商談で記録した概算と並べたのが次の表です。

会社公表されている本体価格そこから出る坪単価商談での着地の目安
パパまるハウス1,529万円(30S 5.0c・30.81坪)約49.6万円/坪65〜80万円/坪
泉北ホーム2,033万円(スマイル・総2階30坪3LDK)約67.8万円/坪70〜95万円/坪

本体価格はいずれも各社が2026年9月時点で公表している税込価格、着地の目安は私が商談で受け取った概算です。パパまるハウスで見ると、公表価格から出る約49.6万円と、着地の65〜80万円のあいだに15万〜30万円の開きがあります。30坪で換算すると450万〜900万円です。この差が「60万円台」と「実際に払う金額」の距離です。

この差は、誰かの不誠実さから生まれているわけではありません。本体価格は本体工事の価格であって、家が建って住める状態になるまでの総額ではないというだけです。ここで押さえておきたいのは、帯の下限に置かれた数字が「本体工事だけを、ある1つのプランで割った値」だという構造のほうです。

下限価格と実勢価格の差が生まれる3カ所

差がどこで生まれるかは、3カ所に整理できます。商談で数字が動いたとき、私はこの3つのどれが原因かを先に切り分けます。

1. 商品シリーズが違う

一番大きいのがこれです。表の坪単価の幅は、そのまま商品シリーズの幅です。一条工務店の80〜125万円という45万円の開きは、値引き幅ではなく、選ぶ商品が違うことによる差です。ヤマト住建の80〜110万円も、断熱グレードの異なる商品を並べた結果の幅です。

広告や一覧記事に載る数字は、この幅の下側を採ることがほとんどです。読者が最初に見る数字と、担当者が提案してくる商品が、初めから別の場所を指しているわけです。

2. 延床面積が小さいほど坪単価は上がる

これは見落としやすい部分です。坪単価は割り算ですので、分母の延床面積が小さくなると値が上がります。キッチンや浴室、玄関といった、面積に比例せず必要な設備があるためです。

パパまるハウスの公表価格はこれを数字で確認できる貴重な例です。同じ会社の同じ価格表から、坪数の違うプランを4つ拾って割り算してみます。

プラン延床面積本体価格坪単価
27EW 4.0b27.55坪1,432.2万円約52.0万円
30S 5.0c30.81坪1,529万円約49.6万円
33S 5.033.06坪1,625.8万円約49.2万円
36S 4.5b36.45坪1,711.6万円約47.0万円

パパまるハウスが公表している本体価格(2026年9月時点・税込)を延床坪数で割った値です。27.55坪と36.45坪では、坪単価が約5万円違います。同じ会社・同じシリーズの公表例ですが、延床面積だけでなく間取りや建物形状も異なります。そのため面積だけの影響を切り出した比較ではなく、プラン選びによって坪単価が動く実例として見ます。

つまり、固定費の占める割合が大きくなりやすいため、小さい家ほど坪単価が高く出る傾向があります。逆に広告に出る安い坪単価は、比較的大きなプランで計算されている場合があります。私は坪単価を見たとき、それが何坪の家の数字なのかを先に聞きます。

3. 本体価格に入っていない工事がある

3つ目が付帯工事と諸費用です。給排水の引き込み、地盤改良、外構、照明・カーテン・エアコン、確認申請などの費用は、本体工事費の外側に置かれることが多くあります。地盤改良のように、土地の調査が終わるまで金額が確定しない項目もあります。

この範囲は会社ごとに違います。同じ坪単価でも、外構を含む会社と含まない会社では総額が数百万円変わります。範囲を揃えずに坪単価だけを並べると、比較したつもりで比較できていない状態になります。標準仕様の範囲がどこまでかはハウスメーカーの標準仕様充実度を比較で、4社の実例に沿って扱っています。

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坪単価の比較で迷ったときに効くのは、希望の延床面積と条件をそろえて複数社から提案を受けることです。タウンライフ家づくりでは、間取り・資金計画・土地の提案を無料で取り寄せられます。展示場を回る前に紙の上で帯を絞り込めます。

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帯を下げる方法はあります。ただし何を削るかを見る

ここは私の判断がはっきり分かれる部分ですので、先に書いておきます。

坪単価の高い会社でも、規格型・企画型の商品を選べば下の帯に近づきます。プランを固定し、選べる仕様を絞り、施工の手数を減らせば価格は下がります。大手の名前で、下の帯に近い金額の家を建てることは実際に可能です。

ただし、その商品で削られているものを見ると、その会社を選ぶ理由そのものが外れている場合があります。例えば、断熱に費用を配分しているのが強みの会社で、断熱の仕様を落とした商品を選ぶ場合です。設計の自由度が売りの会社で、プランを固定した商品を選ぶ場合です。どちらも価格は下がりますが、残るのは社名だけという状態に近づきます。私は、この選び方は勧めません。同じ金額なら、その価格帯を本来の土俵にしている会社の標準仕様を見たほうが、中身は充実することが多いためです。

とはいえ、社名やブランドの安心感そのものに価値を置く判断はあります。将来売却する可能性を見込む場合や、家族を納得させる材料として大手の名前が必要な場合です。その目的がはっきりしているなら、規格型の商品を取りに行くのは筋の通った選択です。判断を分けるのは価格ではなく、自分がその会社に何を求めているかです。会社の見え方と中身の関係はハウスメーカーの見分け方でも扱っています。

帯をまたぐ会社は、会社ではなく商品で見る

表をもう一度見ると、9社のうち何社かは1つの帯に収まっていません。一条工務店は80〜125万円で、80万円台から120万円台までをまたぎます。ヤマト住建の80〜110万円、ヤマダホームズの75〜100万円も同じです。

この状態で「一条工務店は高い会社」と覚えても、商談では役に立ちません。帯が分かれているのは会社ではなく商品だからです。私は候補を整理するとき、社名の横に商品名まで書き添えます。「一条工務店」ではなく「一条工務店のこの商品」まで降ろすと、はじめて他社と同じ土俵に載ります。

この考え方は平屋を検討する場合にも効きます。同じ会社でも平屋は坪単価が上がりますが、これは値付けの問題ではなく、基礎と屋根の面積が延床面積に対して大きくなるためです。詳しくは平屋の坪単価が2階建てより上がる理由で扱っています。

自分が入る帯を1回の商談で確かめる4ステップ

帯を眺めているだけでは自分の位置は決まりません。私が実際に使った手順は次の4つです。1社目の商談で一度やっておくと、2社目以降の数字が同じ物差しに載ります。

  1. 総額の上限を先に決めます。土地代・付帯工事・諸費用・外構まで含んだ数字を1つ置きます。土地から購入する場合、建物に回せる額は総予算から土地代を引いた残りです。配分の考え方は土地と建物の予算配分にまとめています。
  2. 希望の延床面積を決めます。坪単価は延床面積で割った数字ですので、面積が決まらないと帯は決まりません。ここで小さめの面積を想定している場合、坪単価は目安より高く出ると見込んでおきます。
  3. 建物に回せる額を延床面積で割ります。これが自分の坪単価です。この値がどの帯に入るかで、現実的な候補が決まります。表の帯と突き合わせます。
  4. その坪単価に何が含まれるかを、商談で書面に落とします。本体工事に含む項目、別途になる項目、土地調査後でないと確定しない項目を分けて書いてもらいます。この3つを分けて答えられる担当者かどうかで、その後の見積もりの信頼度が変わります。

4番目でつまずく会社は、そのあとの比較でも数字が動きます。私はここでの回答の仕方を、会社を残すかどうかの判断材料に使いました。契約前に確認しておく項目の全体像は注文住宅の契約前に確認すべき12のチェックリストにまとめています。

よくある質問

Q. 坪単価60万円台のハウスメーカーはありますか

A. 私が商談した9社では、パパまるハウス(65〜80万円)がこの帯に入ります。ただしこの65万円は本体工事を含む着地の下限であって、本体価格だけを延床面積で割った値はさらに低く出ます。逆に、付帯工事や外構まで含めた総額を延床面積で割ると、この数字は上に動きます。どの範囲の金額を割った数字なのかを確認したうえで使う必要があります。

Q. 大手ハウスメーカーを60万円台や70万円台で建てることはできますか

A. 規格型・企画型の商品を選べば、下の帯に近い金額になることはあります。ただしその商品では、その会社の強みにあたる仕様が標準から外れている場合があります。同じ金額を出すなら、その価格帯を本来の土俵にしている会社の標準仕様と並べて比べたほうが、中身は充実しやすいというのが私の考えです。社名やブランドそのものに価値を置く場合は、別の判断になります。

Q. 同じ帯の会社はどう比べればよいですか

A. 延床面積と条件をそろえた見積もりを取り、標準仕様の範囲・保証の年数と条件・付帯工事の扱いの3点で並べます。坪単価が同じでも、標準に入っている設備と保証条件で総額は変わります。保証の比較はハウスメーカーの保証を9社比較にまとめています。

Q. 予算が帯の境目にある場合はどうすればよいですか

A. 上下1つずつの帯を候補に残します。下の帯の会社で上位仕様を選ぶ場合と、上の帯の会社で標準仕様のまま建てる場合とで、総額が近くなることがあるためです。この2パターンを同じ延床面積で見積もると、どちらが自分の優先順位に合うかが金額で見えます。

まとめ

坪単価帯は、候補を絞る入口としては有効です。9社を並べてみると、私の検討範囲では80万円以上に5社が集まりました。ただしその帯の数字は、商品シリーズの下限価格を、ある延床面積で割って作られたものです。パパまるハウスの公表プランを比べると、延床面積に約9坪の差がある4例で坪単価は約5万円動きます。間取りや形状も異なるため面積だけの差ではありませんが、公表されている本体価格から出る数字と過去の商談で記録した着地の目安には15万〜30万円の開きがありました。

ですので私は、帯を「会社を絞る道具」までで止めて、そこから先は商品名と延床面積まで降ろして比べます。帯を下げたいときも、価格だけを見るのではなく、その商品で何が標準から外れているかを確認します。社名が残って中身が残らない買い方になっていないかどうか、そこが分かれ目です。

候補が2〜3社まで絞れたら、同じ延床面積・同じ条件で見積もりを取り、範囲をそろえて並べる段階に入ります。

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この記事を書いた人

運営者:匠(たくみ)
関西在住。建設資材メーカーに勤務しながら、注文住宅を建てた施主です。

自身の家づくりで膨大な時間をかけて情報収集し、時には工務店とのトラブルも経験しました。その教訓から「施主側に立った、忖度なしの本音」を発信しています。
読者ファーストを貫き、自分が納得したものだけを厳選して紹介。後悔しない家づくりを一緒に目指しましょう!

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