既存の住宅ローンが残ったまま建て替える方法【2026年版】残債・二重ローン・つなぎ融資を施主が解説

既存住宅ローンの残債とつなぎ融資を整理する建て替え記事
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今の家の住宅ローンが残っていても、金融機関の条件に合えば建て替えを進められる可能性があります。ただし、既存ローンの残債、新築費用、解体前後の資金をどのローンで賄うかは商品ごとに異なります。最初に残債と担保の扱いを確認することが資金計画の出発点です。

結論から言うと、私なら住宅会社との契約前に、現在の金融機関へ建て替え予定を伝え、残債の返済方法と解体前の担保手続きを確認します。残債と建て替え資金を扱う専用ローンを用意する金融機関はありますが、利用条件は一律ではありません。着工金などをつなぎ融資で賄う場合もあるため、既存ローン・新規ローン・工事中の資金を分けて確認します。

私は注文住宅の施主として住宅ローンを組んだ経験があり、建材メーカーに勤めていた経験から住宅会社側の資金計画の進め方も見てきました。この記事では、残債がある状態で建て替える場合の選択肢、二重ローンになる期間の負担、金融機関に確認すべきことを施主目線で整理します。

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建て替えは、解体費・仮住まい費・着工金などを含めて資金計画を比べる必要があります。複数社の間取りプランと概算資金計画を並べると、金融機関へ相談する借入額を整理しやすくなります。

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目次

この記事でわかること

  • 残債がある状態で建て替えるときの3つの選択肢
  • 二重ローンが発生する期間とその負担の目安
  • 抵当権抹消・建物滅失登記のタイミング
  • 金融機関に確認しておくべき質問

残債がある状態で建て替える3つの選択肢

今の住宅ローンの残債と、解体・新築にかかる費用をどう組み合わせるかによって、資金計画の進め方は大きく3つに分かれます。

①建て替えローン(残債+新築費用をまとめて借り換える)

既存ローンの返済資金と建て替え資金を対象にする専用商品を扱う金融機関があります。たとえばりそな銀行の建てかえローンは、現在借入中の住宅ローン返済資金と本人居住用住宅の建て替え資金を資金使途に含めています。ただし、返済実績・年収に対する返済割合・担保評価などの条件があり、すべての残債や費用を必ずまとめられるわけではありません。

②つなぎ融資を使って建て替え、完成後に一本化する

新築住宅ローンを完成時に一括実行する場合、解体費・着工金・中間金などをつなぎ融資で用意する方法があります。完成後に住宅ローンが実行され、つなぎ融資を精算する流れです。既存ローンの残債まで新しい住宅ローンへ含められるかは別の条件なので、「つなぎ融資を使えること」と「旧残債を一本化できること」を分けて確認します。

③自己資金で残債を先に減らしてから借り換える

自己資金で既存ローンを一部繰り上げ返済できれば、借入総額を抑えられる可能性があります。ただし、手元資金を減らすと、解体費・仮住まい費・着工金などの支払いに使える現金も減ります。繰り上げ返済手数料の有無と、返済後に残る現金を確認したうえで判断します。

どの方法が使えるかは、残債の金額、年収、今のローンを組んでいる金融機関の商品ラインアップによって変わります。複数の選択肢があることを知ったうえで、金融機関に個別に相談することが出発点になります。

二重ローンが発生する期間とその負担

建て替えローンで一本化する場合でも、実際には「今のローンの返済が続いている間に、解体・新築が進む」期間が生じます。解体後は仮住まいの家賃も加わるため、この期間は今のローン返済+仮住まい家賃+(つなぎ融資を使う場合はその利息)が重なる、実質的な二重ローン状態になります。

負担が重なる期間は、解体日、着工日、引き渡し日、各ローンの実行日によって決まります。一般的な期間を当てはめず、住宅会社の工程表と金融機関の実行予定日から月数を出します。

項目内容負担が発生する期間の目安
既存ローンの返済建て替えローンに一本化するまで、または新築の融資実行まで継続既存ローンの完済・借換実行まで
仮住まいの家賃解体後、新居完成までの居住費同上
つなぎ融資の利息つなぎ融資を使う場合に発生解体〜本融資実行まで
引っ越し費用仮住まいへの引っ越し+新居への引っ越しで2回分解体時・引き渡し時の2回

新築ローンの実行が建物完成後になる商品では、既存ローンの返済と仮住まい費用が並行する期間が生じます。つなぎ融資を使えば、その利息や手数料も加わります。工程表に各ローンの完済日・実行日を重ね、月ごとの支出を確認します。

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抵当権抹消・建物滅失登記のタイミング

今のローンの担保に建物が含まれている場合、解体前に金融機関との手続きが必要です。承諾を得ずに担保建物を解体するとローン契約上の問題になる可能性があるため、解体工事を契約する前に現在の金融機関へ建て替え計画を伝えます。

  • 解体前に、今のローンの金融機関へ建て替えの計画を伝えたか
  • 建物滅失登記(解体後に建物の登記を消す手続き)の時期と必要書類を、解体業者・土地家屋調査士と確認したか
  • 新築完成後、新しい抵当権の設定と、既存ローン分の抵当権抹消の順序を金融機関と確認したか
  • 土地の名義に今のローンの担保設定以外の権利関係がないか確認したか

法務局は建物滅失登記の申請手続きを案内しています。建物の表題・滅失登記を代理する専門家は土地家屋調査士、抵当権の抹消・設定登記を代理する専門家は司法書士です。誰がどの手続きを担当し、金融機関の承諾をいつ得るかを工程表へ入れます。

残債だけで審査結果は決まらない

審査では、既存ローンの残高だけでなく、建て替え後の借入総額、年収に対する返済額、担保評価、他の借入状況などが金融機関所定の基準で確認されます。残債があるという一点だけで可否を判断せず、必要総額を出したうえで事前審査へ進みます。

フラット35の借換融資は、借換対象となる住宅と敷地に第1順位の抵当権を設定することなどが条件です。既存建物を解体して新築する資金と旧残債を当然に一本化できる商品ではありません。「借換融資」と「建て替えローン」を同じものとして扱わず、資金使途と担保条件を商品ごとに確認します。

金融機関に確認しておくべき質問

残債がある状態での建て替えは、住宅会社との契約前に金融機関へ確認する項目があります。次の質問への回答を書面でそろえると、商品ごとの差を比較しやすくなります。

  • 残債と新築費用を合算した建て替えローンの取り扱いはあるか
  • つなぎ融資は利用できるか、金利・手数料はどの程度か
  • 解体費・仮住まい費・引っ越し費用は融資対象に含められるか
  • 今のローンの残債と新規借入の合計が、年収に対してどこまで無理のない範囲になるか
  • 解体前に必要な手続き(抵当権に関する承諾等)は何か
  • 事前審査はどのタイミングで、何の書類をもって申し込めるか

相談時にそろえる資料

必要書類は金融機関によって異なりますが、現在のローンの残高証明書・返済予定表、土地と建物の登記事項証明書、解体見積書、新築工事の見積書、住宅会社の工程表、収入を確認できる資料を手元に置くと相談が進みやすくなります。見積書が未完成の段階では、概算であることを伝え、正式見積り後に借入希望額を更新します。

同じ質問でも、金融機関によって回答が変わることがあります。現在の金融機関と住宅会社の提携金融機関へ同じ資料を提示し、資金使途・担保条件・融資実行日をそろえて比較します。

資金計画は実額を入れる順序で作る

公開情報だけで標準的な借入額を置くことはできません。私は次の順序で、残高証明書・見積書・工程表に記載された実額を一つずつ入れます。

確認する項目使う資料計算への入れ方
既存ローン残高金融機関の残高証明書・返済予定表完済予定日時点の残高を入れる
建て替え費用解体・本体工事・付帯工事・諸費用の見積書融資対象と自己資金負担に分ける
工事中の住居費仮住まい契約と工程表家賃・初期費用・引っ越し費用を入れる
つなぎ融資費用金融機関の試算書利息・手数料・実行回数を入れる
手元に残す現金家計の生活防衛資金自己資金へ全額投入せず別枠で残す

必要資金は「既存ローンの完済資金+建て替え総額+工事中の住居費+融資諸費用」で整理し、そこから自己資金で負担する額を分けます。金融機関へは、この内訳と工程表を同時に提示します。

よくある質問

残債があると住宅ローンの審査に通りにくくなりますか

残債の金額と年収のバランスによって変わります。既存の返済実績が良好であれば評価されることもありますが、新規借入の総額が大きくなる分、審査基準は厳しくなりやすいです。事前審査を早い段階で受け、借り入れ可能額の目安を把握しておくと計画を立てやすくなります。

今のローンの金融機関以外でも建て替えローンは組めますか

他の金融機関で組める場合があります。ただし、既存ローンの完済、新規融資の実行、抵当権の抹消・設定を連動させる必要があります。現在の金融機関と候補の金融機関から、それぞれ必要書類と実行条件を確認します。

解体前に金融機関へ連絡しないとどうなりますか

抵当権が付いた建物を無断で解体すると、契約条件によっては契約違反として扱われる場合があります。建て替えを決めた時点で、住宅会社との契約より前に、今のローンを組んでいる金融機関へ連絡することをおすすめします。

残債があるまま土地だけ売って住み替えることもできますか

可能な場合がありますが、この記事で扱う「今の土地に建て替える」ケースとは資金計画の考え方が異なります。売却を伴う住み替えを検討する場合は、不動産会社と金融機関の両方に、売却代金で残債を完済できるかどうかを個別に確認してください。

今の家にかけている火災保険はどうなりますか

解体する建物にかけている火災保険は、解体のタイミングで解約の手続きが必要です。保険期間が残っている場合は、未経過分の保険料が返還されることがあります。新居の火災保険は、引き渡しに合わせて新規に加入する形になるため、解約と新規加入の手続きが重ならないよう、住宅会社や保険代理店とスケジュールを確認しておくと安心です。

住宅ローン控除は建て替え後も受けられるか

国税庁の令和8年分の案内では、新築住宅へ入居し、返済期間や床面積などの要件を満たす場合に住宅ローン控除を受けられるとされています。控除額は住宅ローン等の年末残高と住宅の新築・取得対価を基に計算されるため、旧住宅の残債を含むローンでは借入額の全額がそのまま控除対象になるとは限りません。残債部分の扱いはローン契約と資金使途が分かる資料をそろえ、税務署や税理士へ確認します。

チェックリスト

  • 今のローンの残債と金利タイプを正確に把握したか
  • 建て替えローン・つなぎ融資の取り扱いを今の金融機関に確認したか
  • 二重ローン期間(解体〜完成)の返済+仮住まい家賃を資金計画に組み込んだか
  • 解体前に金融機関へ建て替え計画を伝えたか
  • 建物滅失登記・抵当権抹消・新規抵当権設定の流れを確認したか
  • 複数の金融機関で条件を比較したか

まとめ

残債がある場合でも、条件に合う建て替えローンやつなぎ融資を組み合わせて進められる可能性があります。ただし、旧残債を新しいローンへ含められるか、担保建物を解体する前に何が必要かは商品ごとに異なります。私なら、住宅会社との契約前に現在の金融機関へ計画を伝え、完済方法・解体承諾・新規融資の実行日を先に確認します。

建て替え費用全体の内訳は注文住宅の建て替え費用の相場【2026年版】、仮住まい費用は建て替え中の仮住まい費用の相場【2026年版】で解説しています。手元資金は注文住宅の頭金はいくら必要か【2026年版】、土地取得費とつなぎ融資の関係は土地と建物の予算配分【2026年版】、住宅ローン控除の要件は住宅ローン控除2026|控除額と申請方法にまとめています。

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この記事を書いた人

運営者:匠(たくみ)
関西在住。建設資材メーカーに勤務しながら、注文住宅を建てた施主です。

自身の家づくりで膨大な時間をかけて情報収集し、時には工務店とのトラブルも経験しました。その教訓から「施主側に立った、忖度なしの本音」を発信しています。
読者ファーストを貫き、自分が納得したものだけを厳選して紹介。後悔しない家づくりを一緒に目指しましょう!

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